妄想部屋 メラヴァレ 忍者ブログ
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ろみこさん宅メランコリくん×自宅ヴァレンチノ
ぬるいですが一応R18





…カッコいい。
普段の、優しくて気さくで、ニコニコしているメランコリさんも素敵だけれど。雑誌の表紙を飾る彼はそれとは違った魅力を持っていた。ミステリアスで妖艶な格好良さ。
メランコリさんに抱かれたら、こんな顔を見せてくれるのだろうか。俺だけに。
そんなことを考えた自分に苦笑する。そんな日は来ないのだ。これはただの恋人ごっこで、メランコリさんが俺に夢を見せてくれているだけなのだから。彼は俺に欲情しないだろうし、俺にそんな風に思われていることも、きっと、よくは感じてくれない。
いや、それが普通だ。俺もメランコリさんも男で、俺が想いを告げてもなお関わってくれているメランコリさんが異常なのだ。あの人は優しすぎるのではないか。そう思ったが、そこに惚れたのは紛れもなく俺だ。
あと一週間でも、彼の優しさに甘えていたい。だから、嫌われるようなことはできない。嫌われたくない。
しかし、一度巡らせた思考はなかなか振り払えない。どんな風に、彼は俺を抱くのだろう。あの手で触られて、あの声で愛を囁かれたら。考えるだけで脳が溶けてしまいそうだった。しかもここは、メランコリさんの匂いが染み付いた寝室で。制止するシグナルに聞こえないふりをして、ベッドの縁に近付いた。顔をうずめる。もう何も考えることはできない。気付けば手は、熱を持ち始めた下腹部に伸びていた。

------
「…ぁ、…あっ…」
夢中で自身を扱く。メランコリさんの長い指を思い描きながら。身体が燃えるように熱い。
「メランコリさ…っ、ぁ…すき…、だいすき…っ」
答えの返ってこない、空中で消える俺の声。自分のものだとは思えないそれは、酷く浅ましく聞こえた。なぜだか涙が止まらない。泣きながら一人で慰めているなんて、情けない光景にもほどがあるのに。メランコリさんの残り香は媚薬のようで、身体は一向に熱いままだった。シーツを掴んでいた左手に唾液を絡ませ、恐る恐る後ろに這わせた。受け入れる場所ではないそこは、指一本でもきつい。必死で彼の指だと思い込み、何度も彼の名前を呼ぶ。それだけで、すべてが快楽になる。
「メランコリさん、メランコリさん…っ、……っ…ーー!」
そして、俺はあっという間に達してしまった。結局、後ろへの刺激はほとんどないに等しいものだったが、俺は自分で思っていたよりメランコリさんに対してそういった欲があったらしい。あまりにも速く吐精した自分に驚き、同時にまた涙が溢れた。涙が、メランコリさんのベッドを濡らす。ああだめだ、隠さなきゃ。まだ帰ってくるまでには時間があるから、急いで…。脳は冷静なのに、依然熱を持った身体は思うように動いてくれない。こんな姿を見られたら幻滅されてしまう。
急ごう、とゆっくり身体を起こそうとしたときだった。愛しい声が、聞こえたのは。
「……ヴァレンチノくん」

------
理解が追いつかなかった。なんで?どうして?疑問符ばかりが浮かぶ。まだ帰ってこないはずなのに、振り返った先にいたのは正真正銘のメランコリさんだ。どうして。一気に身体中が冷えるのを感じた。何か言わなければと思うのに声が出ない。いつから?もしかして全て見られていたのだろうか。メランコリさんの顔を見れなくて下を向く。彼が近付いてくるのがわかった。
どんな顔をしているのかなんて考えたくもない。さすがのメランコリさんもこんなの気持ち悪いよな。あと一週間だったのに、本当に俺はバカだ。
「…ご…ごめんなさい…これは…」
メランコリさんがすぐそばにいる。逃げ出したいと初めて思った。神様はよっぽど俺のことが嫌いらしい。
「ヴァレンチノくん」
再び彼が俺の名前を呼ぶ。俺の前にしゃがみ込んだのがわかった。軽蔑したなら、嫌悪したなら、そう言ってくれればいいのに。でもこの人は優しいから、俺が落ち着いて話ができるまで待ってくれるのかもな。あと一週間も、何事もなかったかのように接してくれるかもしれない。
ぐちゃぐちゃになった脳みそでかろうじてそんなことを考えていると、メランコリさんに手首を掴まれた。驚いて思わず顔を上げてしまう。思ったよりずっと近くにメランコリさんの顔があった。しまった、と背けるより先に、唇を重ねられた。
「ん、…?!」
半開きだった口の間から彼の舌が入ってくる。貪るようなキス。こんなキスをされたことはなかった。何が起きているのかわからなくて、メランコリさんのされるがままだ。口内を隅から隅まで犯されるような感覚。
「ん、ン…」
「はぁ…っ…」
長いキスから解放されて、肩で息をする。
「な…何…」
驚いて、思わずそう呟く。彼の行動の意図が掴めない。するとメランコリさんは、俺の疑問に答えたのかそうじゃないのか、独り言のように囁いた。
「…ごめん、…正直、興奮してる」
メランコリさんの言葉の意味を理解するのに時間を要した。興奮してるって、誰が。メランコリさんが?俺に?余裕がないような、真剣な表情と声音に、ただでさえ混乱した頭がショートしそうだ。心臓の音がうるさい。呆然として何も答えずにいると、彼はもう一度俺にキスをした。優しいけれど、興奮している、というメランコリさんの言葉通りのようなキスだ。思考を奪われて目を閉じる。疑問は残ったままだが、何のメリットもない嘘を言っているようには見えなかった。
激しくなるキスに応え、ただひたすら、俺も彼を求めた。
PR
この記事にコメントする
Name :
Title :
Mail :
URL :
Color :   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
Comment :
Password :
HOME | 68  67  66  63  65  64  62  61  60  59  58 
プロフィール
HN:
なかぎ
性別:
非公開
自己紹介:
うちの子のくだらない妄想とかしてます。
BLGLNL女装性転換なんでもアリなのでご注意ください。
たまによそのお子さんお借りするかも…すみません。
最新記事
(05/25)
(05/24)
(05/24)
(03/06)
(02/26)
P R

忍者ブログ [PR]